最初に心に留めておくべきことは、シェリーはワインであるという基本的な事実です。そのようなことから、それは時間を経て生まれた自然の製品であり、ボトリングされてから適切な期間内で消費されるべきなのです。
シェリーのボトルはその他のいかなる品質のワインと同様に敬意をもって取り扱われるべきです。そうすることによってシェリーはボデガから最終消費者のところまでの輸送のダメージを軽減することができるのです。
一般的にシェリーは一度瓶詰めをされると、状態がさらに良くなるということはありません。特にこの熟成のシステムは木の樽という素晴らしい空間と密接に結びついているのです。シェリーはその結果として、樽から引き抜かれた時点が飲み頃なのです。私たちはシェリーが良い方向での瓶内熟成をすることを期待すべきではありません。一般的に瓶詰めをしてから、しばらくの時間が経過すると、私たちはいくつかのワインの官能特性が損なわれているのを感じます。
シェリーがボトルの中で、そのもともとの特性を保っていられる最大期間は、その種類によります。もちろん最もデリケートなものは生物学的熟成をしたフィノとマンサニーリャで、ボタから出すという、ワインを酸化から守っていたフロールの膜が無くなるという大きな変化が起こります。
“他の上質なワインと同様に、シェリーも丁寧な取り扱いが必要です。”
ここ最近ボデガは重要な技術的進化をボトリングの工程に取り入れました。最近では生物学的熟成をしたワインでさえ、長期間その味わいのクオリティーを保つことができるようになりました。近代的なフィルタリングの工程や、瓶内の酸素を出すために不活性ガスを使用することなどは、世界中のシェリー・ラバーたちが、まるでまだボデガにあるかのようなワインを楽しんでもらえるようにできる技術です。
いずれにしろ、瓶詰めされたものが保存できる最大期限を、常に守らなければいけません。その期間を過ぎると、ワインの官能特性のいくつかが失われ始めます。
そしてもちろんこの変化は、ボトルを開けるとさらに加速します。シェリーの場合はボトルの中身を一度に全て飲んでしまう必要はないものの、抜栓すると大気中の酸素に直接触れるので、ワインの変質がより加速してしまいます。
一般的なガイドラインとして、ボトルは常に十分な注意のもとで運ばれ、保管され、大きな温度変化もない状態である場合、以下の通りの保管期間を提示します。
フィノ 、マンサニーリャ
その他のタイプのシェリー
VOS / VORS
(*)しっかりと栓をして冷蔵庫で保管してください。
シェリーを美味しく飲むには正しい飲み方が大切です。ここではお気に入りのシェリーを正しく提供するための、正しい飲み方をご紹介します。
伝統的なワイン用のテイスティンググラス(もしそれが十分な大きさであれば)が、シェリーをアペリティフやデザートワインとして提供する場合の理想的なグラスです。しかしながら、私たちは質のいい一般的な白ワイン用のグラスで、ワインに空気を含ませることができるような大きさのボウルと、ワインの温度を保つための長いステムがある物を推奨します。食事とともにシェリーを楽しむことは、常に最高の選択です。
ワインがその味わいを表現しつくせないことから、私たちはシェリーに小さなグラス(コピータやシェリーグラス)を使うことを推奨しません。
フィノとマンサニーリャを除いて、提供温度には決められたルールはありませんが、ここにいくつかの一般的な推奨提供温度を記載します。
フィノ、マンサニーリャ
5 - 7℃に常に冷やしてください。
ペイル・クリーム
およそ 7° - 9° C.
その他のタイプ
酸化熟成およびビノ・へネロソ・デ・リコール 12º - 14º C
VOS と VORS
およそ 15º C.